№656 蓮弁蘭「永怀素(えいかいそ)」、、。。

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蓮弁蘭「永怀(=懐)素」を初めて観たのは9年前、2012年2月17日から20日までの間、中華人民共和国浙江省寧波市鎮海区において開催されていた第22回中国蘭花博覧会でした。
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広大な会場敷地をはじめ、展示会場やらイベント会場やら自由交易場などの建物は、地方行政区のメンツをかけ、全てこの数日の博覧会のために設えます。
昔は何日も歩いて遠くから蘭を運んできたと聞きましたが、会場へと天秤棒を担いで蘭や物を運ぶ様子などは相変わらずです。
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「永怀素」は、豆弁蘭、蓮弁蘭、春剣蘭などの雲南省原産のいわゆる奥地蘭が並ぶブースに展示されており、受賞した金賞のラベルと紅いリボンが添えられていました。
この画像中央、中段に写っています。
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その「永怀素」は、この蘭を世に出した雲南省大理の王永怀氏本人が出品したものです。
辰砂色の釉薬に文字がある胴絞りの寒蘭鉢のような鉢を用いており、落とし込みだからか乾燥ミズゴケが載せてありました。
当時のこの国で蘭展に使われる鉢としては極めて出色であり、それだけ見ても出品者とこの蘭のレベルが推し量れるものでした。
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当時、「永怀素」についての知識は皆無で、興味の対象が専ら豆弁蘭だったこともあってスルーしかけたのですが、そうとも知らず、妖しいほどの美しさに2度見、3度見をして足を止め、引き返してカメラを向けたものです。
細い垂れ葉の上へと伸びた2本の花茎に2輪と1輪を咲かせた花は透き通るように白い素心で、蓮弁蘭では見たことのない抱えの良い円弁花でした。
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かの国の国蘭展はとてつもなく大規模で、年ごとの持ち回り会場は、どの都市で開催されても連日押すな押すなの大盛況です。
ご多分に漏れず、そこ寧波の会場も人気の蘭の前はそれこそ黒山の人だかりです。
人気の蘭とは特金賞や金賞、銀賞の札が付いた高い評価を得た蘭であり、それを機に高額取引をされる蘭なので、その高値がつくだろう蘭を羨望する人々が一目見たい写したいと群がります。

確かに奥地蘭の展示棚の前は多くの見物人でごった返していましたが、この時の「永怀素」にはそれほどの熱い視線は注がれていませんでした。
まだ、殆ど知られていない蘭だったからなのかもしれません。

それでも、その年発行の蘭誌には、「永怀素」の市場取引価格も載っていました。
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その後の何年間か、かの国の蘭誌上に見る蘭業者の「永怀素」の写真は何処も同じものが使われていましたので、寧波の蘭展会場で「永怀素」の開花株が拝めたのはかなりラッキーだったようです。
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この春、そんな高嶺の花の「永懐素」を拝見する機会がありました。
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⑫DSC01734.JPG



花芽は無遮光のまま自然に管理されたそうですが、開花後に室内へ取り込んだり出したりを繰り返して花が傷んだと悔やんでおられました。
2年前に日中友好会館で拝見した当時よりも株は大きく育って花数も増え、順調に生育を重ねているようでした。

まさしく、“絶世の”という形容の蘭ですが、手は届きそうにありません。



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