№638  朶々香「祝融(しゅくゆう)」、、。。

昨夜、またか!と思わず身構えるような地震があった。
命運には従うしかない。


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つい先日、濃い赤紫の蕾がふたつあるなあと葉陰越しに確認しましたが、知らぬ間に2輪とも開花していました。
舌が巻き上がっているので、2、3日前には花開いていたのでしょう。
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いわゆる朶々香の春蘭で、名を「祝融(しゅくゆう)」と称します。
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④DSC00595.JPG



2019年2月の東京ドーム蘭展での売店で見付け、郷愁にも似た特別な思いに駆られて大切なものを拾い上げるようにして購入したものです。
それは、ヨレヨレのみすぼらしい花1輪が着いた根巻き苗で、「祝融」の名札が貼ってありました。
あまりにも哀れな姿でした。
根巻きの中には、あの日榎本氏の棚で見たラベルが添えられており、それには出入りの中国人蘭商の名前などのほか
【平成21年3月15日、2条双花、貴州産朶々香 祝融】
の鉛筆書きがありました。


「祝融」とは、中国古代神話における火を司る神のことです。
個人的には馴染みの薄い語句でしたが、この蘭を通じてその意味を知った時、火焔を思わせる印象的な花色からして、得心に適う名前だと妙に納得したものでした。

また、この蘭の産地とされる貴州省は雲南省の東隣に位置し、やはり奥地蘭の故郷です。
高倉健主演映画「単騎、千里を走る」の舞台になったこともあり、中国で最も貧しい地方と呼ばれたこともあったところです。


「祝融」は、紫芽の春蘭あるいは香り豆弁蘭に相通じる独特の花です。

桃色だったり黄色だったりと変幻自在を思わせる妖しい色合いの花弁に、濃紫色の陰筋を幾筋も通し、舌をピンクに染める切っ先鋭い花容で、特に濃い赤紫の花軸が目立ちます。

いつでもこんな花色に咲くわけではありません。
いつか、名前負けしない花を咲かせたいものです。
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榎本氏の棚では「祝融」の名前でしたが、この蘭花は、それ以前に中国の国蘭展に展示されているのを見ていました。

それは2012年2月に杭州の寧波で行われた第22回全国蘭花博覧会でした。

四川省成都の人が
【春蘭 紅素 新種】
の札で出品展示しており、赤紫の花色が異彩を放っていたものです。


中国の蘭展は規模が大きく、夥しく展示台に並べられた見渡す限りの鉢数の蘭を全て写真撮影することなどできませんが、それでも自分好みの蘭はできるだけ数多くデジカメ撮影します。
どこかで見たことがあるとの記憶を元に、撮りためた膨大な撮影画像を見返すと、合致する蘭花にたどり着いたり、由緒や出自、あるいはルーツを知る手がかりが見えたりするものです。


「祝融」の花を眺めつつ、この蘭の前作者を偲ぶとともに、更に、遥か異国の地にまで思いを馳せることができる特別な蘭として、不思議な縁を感じています。
⑧DSC00594.JPG




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